ハンガリーは世界屈指の温泉大国で、首都ブタペストにも公共の温泉施設が沢山あります。日本とは異なり水着をきて少しぬるめの温水プールのようですが、温泉を併設するホテルがあったり、チェスを楽しむハンガリー人の方を眺めたり、ここでしか楽しめない温泉体験ができます。世界遺産にも登録される首都ハンガリーはドナウ川にかかる、くさり橋や王宮、漁夫の砦など町歩きを楽しんだり、貴腐ワインで有名なトカイワインや、パプリカをたっぷりつかった伝統料理グヤーシュの食事の楽しみや、日帰りのオプショナルツアーでドナウ川盆地の国立公園内の3つの村を訪問し素晴らしい山の景色を楽しんだりちょっと足を伸ばしてみることも楽しめます。また、比較的隣国との距離が近く、オーストリア、チェコなどと1週間程度の日程で隣国と周遊が簡単にできるのも魅力の1つです。列車での移動が便利ですので効率よく数カ国をまわれるのも便利です。
町の中心をドナウ川が流れていることから、「ドナウの薔薇」との呼び名も高いハンガリーの首都ブダペスト。川の右岸に当たるブダ地区は丘陵が多く、王宮があることで知られ、左岸はオフィスやショッピング街が多い下町であるペスト地区。右岸と左岸は8本の美しい橋で繋がっていて、中でも有名なくさり橋は、夜間にはライトアップされ、美しい夜景を見せてくれるのです。13世紀に建てられた王宮やネオゴシック様式のマーチャーシ教会、ドナウ河畔に華麗な姿を見せる国会議事堂、白く美しい漁夫の砦など、街中には見どころが尽きません。
ショプロンはオスマン・トルコ軍の戦火から逃れた、1時間ほどで歩き回れる古い街並みがのこる小さな街です。冷戦のひとつの転機となった汎ヨーロッパ・ピクニック計画は東西陣営のこの境界の街からはじまった歴史的な場所としても知られています。またショプロンは赤ワインが有名で、昔は自宅の地下にワインセラー兼作業場を持っており、各家庭で赤ワインを作っていたほど。ワインセラーを見て歩くのもよし、郊外のフェルトゥーラーコシュにはローマ時代からの世界遺産の石切り場も見どころのひとつです。
ブダペストから車で約1時間半程、スロバキアの国境近くにある静かでのどかな村。教会を中心に伝統的で特徴のある家屋が立ち並び、昔からの生活を垣間見ることができます。スロバキアやブルガリアでも似た民族衣装が見られることからも、現在のような国境のない時代、人々が生活の地を求めてこの地域に渡ってきた歴史をこの村でも感じることができるでしょう。ブダペストから少し離れて、この地の歴史、人の流れを学んでみては。
「ハンガリーの海」とも呼ばれているバラトン湖。内陸国ハンガリーにおいてこの湖は、人々からこよなく愛されてきました。その北西に位置するヘーヴィズ湖は、世界唯一の温泉湖。水深36mと深いので、かすかに立ち上る湯気の中、湖面には水着を着た保養客が皆ぷかぷか浮びます。温泉にボートを浮かべて係員が監視している姿は、世界でもここでしか見られない光景かもしれません。湖底の泥には治療効果の高い成分が含まれ、運動機能障害やリュウマチ、炎症、関節疾患、美容にも効果があるそうです。このコースで滞在するリゾートにはスパ設備もあり、日本とはまた違った癒しを愉しめます。
ホルトバージはハンガリー人の祖先である遊牧騎馬民族の原点といえる町で、その一部は現在ホルトバージ国立公園として世界遺産にも登録されています。また湿地帯で池や川が多く、ヨーロッパ有数の野鳥の宝庫としても知られています。国立公園といっても樹木や畑はなく、広大な大平原プスタが広がっているのみですが、アクティビティやツアーに参加することで豊かな自然を体験し、遊牧生活を垣間見ることができます。ベストシーズンは夏。ロデオやお祭りで一番賑やかな時期となります。
ドナウ川盆地の国立公園内にある3つの村を訪問したいものです。ハンガリーの旧都エステルゴムの大聖堂は必見です。礼拝堂は前ローマ法王も訪れた由緒ある教会です。ドナウ川の曲がり角を見るのには「高い城」の意味を持つ山の要塞ヴィシェグラードがお薦めです。要塞から望むドナウベントの景色は圧巻です。センテンドレでは初代国王時代のロマンチックな街並みがあり、多くの教会や美術館・お土産屋が立ち並び自身のペースでゆっくりと散策したいものです。中央広場には多くのカフェやレストランがあり中世の街中でのお食事やオープンカフェでちょっとひと休みもおしゃれです。
首都ブダペストから西へ約100キロに位置するパンノンハルマ。この町で必ず訪れたいのがベネディクト会大修道院です。町に隣接するブドウ畑に囲まれた丘の上に建つ修道院は10世紀末より約1000年もの間そこにあり続けるのです。当時よりブドウを収穫してワイン作りを行っていましたが、その品質は素晴らしいと評価され、ハンガリー女王マリア・テレジアにも愛されました。ワインだけでなく、修道士達が集めた貴重な本を保有する図書館も世界的に有名です。1996年に世界文化遺産として登録されました。
ハンガリーの北東部のトカイの町は、貴腐ワインの産地です。ティサ川とボドログ川、二つの川が合流するこの地方は、秋から冬の早朝に濃い霧が発生します。霧の湿気が小さな町にどこまでも広がるブドウ畑を包み込み、白ブドウに貴腐菌というカビが付着。この変質したブドウによりつくられたのが、自然な甘味の貴腐ワインです。このコースでは15世紀に造られたワインセラー、ラーコーツィ・ピンツェを訪れます。かの太陽王ルイ14世が「王様たちのワイン、そしてワインの中の王様」と絶賛したトカイワインを、6種類もテイスティング!ぜひお気に入りの一本をゲットしてください。
首都ブタペストから遠くないヘレンド村の陶磁器が有名になったのは1840年以降。当時の経営モーリッツ・フィッシャーが王にその実力を認められたことからヘレンドの名が広がりました。繊細な手描きの技法で作り出される美しい器は世界中で愛され続けています。
ハンガリーは世界でも有数の温泉大国。首都ブダペストには百を超す温泉があり市民にとっても身近な存在です。一番有名な温泉がゲッレールトの丘の麓にあるゲッレールト温泉。「これが温泉?」と驚いてしまうほど、アールヌーヴォー様式の豪華な建物なのです。10箇所以上の源泉から引かれた湯は弱アルカリ性で腰痛や筋肉痛に効くといわれています。このコースでは温泉と併設したホテルに滞在するので、ゲストはバスローブのまま部屋から温泉まで行けます。ハンガリー式温泉やハマム(トルコ式蒸し風呂)や採光式でムード満点のローマ風呂式室内温泉プールなど、まさに都会の中の桃源郷の気分を味わえるはずです。